エクスペクトパトローナム!

その公園は出来立ての新興住宅地にあって、真新しい遊具や砂場、草木さえもどこか空々しいのです。
某日野暮用で初めての街、散歩して。
少年が三人います。
一人はブランコに座ってその鎖をねじれるだけねじり、もう一人はブランコを支える鉄棒をスルリと登りきり、最後の一人はチャリのタイヤ空気圧を指で押し計りと、三者三様、真夏の少年たちです。
僕はベンチに座ってその様子を見ながら、彼等と市立動物園の猿山を脳内で融合させようと躍起になっていたのですが、
突然、今までてんでばらばらだったサマーボーイズがコブクロの曲を歌いだしたのには驚きを隠せませんでした。

♪ともにあるき ともにさがし

と。
そして彼等は歌い終わると同時にそれぞれ指をさしあいながら、
「はい陣内!はい陣内!」とはしゃいでおりました。
学校で流行っているのでしょうか?
なんとなくいたたまれなくなった僕は再度散歩をはじめ、ゆるやかな坂の途中に巨大なナメクジのような、石で出来たオブジェを発見し、「何やコレ!?何やコレ!?」とまぁまぁ大きめの一人言を言いながらそのナメクジをペチペチ叩いていたら、背後で誰かの走る音が。
あ、やばい。もしかするとこのナメクジはここら一帯を取り仕切る神様で、その名を「おナメ様」とでもいうのではないの!?それを僕があまりにもペチペチ叩くものだから、業を煮やしたPTA会長が罰当たりな僕をギャフンと言わせに来たんじゃないの!!?
と、恐る恐る振り返ると、なんてことはない、僕を気持ち悪く思った女子高生が、僕を睨みつけながら走り去る音だったのでした。
僕は彼女を見送りながら、なぜか「あー、ホグワーツで就学したいものだなー」とおナメ様に腰掛けながら思っていました。
ハイライトメンソールをスー、っと吸って。

そんな僕のライブが明後日に迫っております。
京都二条nanoで開催される、
海の日記念!「FANTASTIC BEER-from daytime till dawn-」
です。
この日の出演者はnano店長が独断でお選びになられた、海が似合う者たちなのだそうです。
その昔「あなたは洞窟が似合う」と言われた僕としては、多少恥ずかしくもありますが、この日のイベント一発目の出演者ということもあるので、潔く翔んで夏シマス。
共演者はbloom field、シライリゾート、滝ヶ鼻温泉、チャー絆、白波多カミン、Turntable Filmsです。
時間は15時開場、15時半開演です。
チケットは前売1500円、当日2000円(前売、当日共に別途ワンドリンク代500円いただきます)です。
是非遊びにいらしてください!